ペーパーコード

素材について

ペーパーコード

梱包材として使われていたペーパーコードは、戦後の資材不足の中でがまの葉等の天然素材で作られたロープの代用として椅子張り材に応用されたと言われています。耐久性と適度なクッション性、モダンなデザインに合う軽快な見た目から一躍スカンジナビアデザインを代表する材料になりました。3枚のパルプを撚って作られており、ダイニングの椅子で10年から15年程の耐久性があると言われています。

ペーパーコード

使用の過程で、コードが少しずつ伸ていき、膝裏が当たる箇所は表面が強く擦れるダメージも伴うため、ここから切れてしまう事が一般的です。日常的に使われない物でも、経年で紙自体の強度が落ちてしまうためいずれ張替は必要になります。

J39のペーパーコード
Yチェア

ペーパーコードを座面に採用している代表的な椅子としてハンスJ.ウェグナーのYチェアとボーエ・モーエンセンのJ39チェアが挙げられます。J39のペーパーコードはYチェアのペーパーコードに比べて0.5-1mm程度太く、強く撚っています。より牧歌的な雰囲気を出すためにボーエ・モーエンセンは太いペーパーコードを使用していたと言われていますが、耐久面においても太い方は強いと思われます。シャープなYチェアと素朴なJ39のそれぞれのデザインになじむ素材が使われているという事が言えるのではないでしょうか。弊社ではどちらの太さのペーパーコードも取り扱っておりますので、デザイナーが思い描いた製品の雰囲気を壊すことなく再現する事が可能です。それぞれナチュラルとブラックをお選びいただけます。

ペーパーコードのFSC認証について

弊社で使用しているペーパーコードには全てFSC(森林管理協議会)の認証ラベルが取り付けられております。FSCの基準により認証された森林由来の製品である証しとなります。

ペーパーコード制作工程が以下のリンクからご覧いただけます。
https://danish-cord.randers-reb.com/danish-cord/about

お手入れ方法

お手入れ方法

ペーパーコードの表面を傷めないように、軽くブラシングする事で埃を取り除き汚れや劣化を防ぎます。

埃や食べ物のカスなどがたまると油や水分が付着しやすくなるので日常的にこれらを取り除く事が長期的にみて有効です。Yチェアなどは、三つの層から編み込みが形成されているので中の層にたまった埃は掃除機で吸い込んであげます。

誤って水分がかかってしまった場合は、早急に取り除いて十分乾くまで使わない方がよいでしょう。

ペーパーコードも天然素材ですので、大切に使えば表面に艶が出て美しい経年色に変化しますが、劣化により耐久性は落ちてゆきます。何本か切れてしまったら張り替えをお勧めいたします。